心当たりが有る

終身保険の価値|イメージ画像

 心当たりが有るのは大下という偽名を使う人物だ。凶器が斧だったという事からも新聞に載っていた事件と同じ犯人と考えるべきだろう。その大下が俺を襲ったということはその大下と俺は、何処かで出会っているはずだ。大下と気が付かないうちに俺は大下に近づいていたんだ。

 つまり大下は俺の事を敵だと認識しているが、俺はその人物を大下と認識していない。だが大下は、俺が邪魔になり俺の命を狙った。そう考えるのがスジだろう。

 そうなると一番怪しいのは一樹だ。正確に言うと、彼の中に潜む船長、上田修二だ。彼は『自分の行動の邪魔になる』と俺の事を非難した。ということは、彼を一番に疑うべき……その事を確認するのに一番良い方法は、今すぐに一樹に電話する事だ。

 だが、時間的に言ってそれをするのは非常識だ。それに、俺を襲うつもりなら、最初から俺に、自分の目的など話さなければ良かったのだ。さらにもうひとつ、俺が携帯電話を見つけた時、あの瞬間俺は完全なる無防備だった。襲うつもりならあの時に襲う事が出来たはず。それをしなかった事から犯人は船長ではない。

 そうなるとその次に怪しいのは……警部。最近警部は事件から俺を離そうとしている。それは自分の身に危機が迫ったからではないだろうか。元々この事件に俺を巻き込んだのは警部だし、この事件を俺に話したのは、事件の展開が今の様になるとは想像できずにいたからだろう。

 ところが色々調べるうちに、真実が少しずつ見えてきた。そこで邪魔になる俺を消そうとした。それは失敗して、俺の状態を確認する意味もあって、俺の部屋を覗いた。いや、それだとその後の店での話し振り、それを考えると無理があるような気がする…警部の顔には芝居に続く。

―――― Copyright-Big Japan web dwyt. From [終身保険の価値]-All Rights Reserved――――
ネット上で公開している文章にはすべて著作権があります

助平なお-文章作成|イメージ画像